衛生管理者試験とは?第一種と第二種の違い・受験資格・出題数と配点・合格基準をまとめて解説

衛生管理者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で必ず選任しなければならない国家資格です。 会社の指示で受けることが多い試験ですが、「第一種と第二種のどちらを受ければいいのか」 「何点取れば合格なのか」が分かりにくいまま勉強を始めてしまう人が少なくありません。 このページでは、実施機関である公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公表資料と、 労働安全衛生法・同規則の条文にもとづいて、迷いやすいところを順に整理します。

※本ページはアプリ製薬が独自に作成した非公式の解説です。厚生労働省・安全衛生技術試験協会その他の 政府機関・試験機関を代表するものではありません。試験日程・受験申請・合格発表などの正式な情報は、 必ず公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公式サイトでご確認ください。

1. 衛生管理者とは

労働安全衛生法は、常時50人以上の労働者を使用する事業場に対し、衛生管理者の選任を義務づけています。 衛生管理者は、健康診断の実施や作業環境の管理など、職場の衛生に関する技術的事項を管理する役割を担います。

2. 第一種と第二種、どちらを受ければいい?

いちばん多い間違いが、区分の取り違えです。判断の基準は「自分の事業場の業種」です。

第一種でなければならない13業種

農林畜水産業/鉱業/建設業/製造業(物の加工業を含む)/電気業/ガス業/水道業/熱供給業/ 運送業/自動車整備業/機械修理業/医療業/清掃業

医療業と清掃業が入っている点が見落とされがちです。これらの業種では、第二種衛生管理者免許では 衛生管理者になれません(第一種衛生管理者免許または衛生工学衛生管理者免許が必要です)。

上記以外の業種(情報通信業・金融保険業・卸売小売業・旅館業など)であれば、第二種でも選任できます。 迷ったら第一種を取っておけば、どの業種でも通用します。

特例第一種衛生管理者試験

すでに第二種衛生管理者免許を持っている人が第一種を受験する場合は、有害業務に係る2科目 (関係法令・労働衛生の各「有害業務に係るものに限る」)だけを受ける特例第一種があります。 全20問・試験時間2時間です。

→ 特例第一種衛生管理者試験を詳しく見る(受験資格・出題・合格基準)

3. 受験資格

衛生管理者試験には受験資格があり、学歴に応じた労働衛生の実務経験が必要です。代表的なものは次のとおりです。

このほか、学士の学位を授与された者、専修学校の専門課程の修了者、船員法による衛生管理者適任証書の 交付を受けた者など、複数の資格要件が定められています。実務経験の証明書類が必要になるため、 申請の前に必ず公式サイトで自分に当たるコードを確認してください。

4. 試験科目・出題数・配点

出題形式は五肢択一式・マークシート方式です。区分によって科目と問題数が変わります。

第一種衛生管理者(44問・400点・3時間)

科目(範囲)問題数配点
関係法令(有害業務に係るもの)10問80点
関係法令(有害業務に係るもの以外のもの)7問70点
労働衛生(有害業務に係るもの)10問80点
労働衛生(有害業務に係るもの以外のもの)7問70点
労働生理10問100点

第二種衛生管理者(30問・300点・3時間)

科目(範囲)問題数配点
関係法令(有害業務に係るものを除く。)10問100点
労働衛生(有害業務に係るものを除く。)10問100点
労働生理10問100点

見落としやすい配点の仕組み

有害業務に係る範囲は1問8点、それ以外の範囲は1問10点で、配点が違います。 そのため「正解した問題数の割合」と「得点の割合」は一致しません。 たとえば第一種で44問中26問正解すると正答率は約59%ですが、 有害業務の問題が多く含まれていれば得点は220点/400点=55%にとどまることがあります。 自己採点は必ず「点」で行ってください。

5. 合格基準

安全衛生技術試験協会が公表している合格基準は、次のとおりです。

科目ごと(第一種衛生管理者試験の科目のうち範囲が分かれているものについては範囲ごと)の 得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上であること

つまり、合格には次の2つのハードルを両方こえる必要があります。

得意な範囲で稼いで苦手な範囲を捨てる、という戦い方ができない試験です。 まず全範囲で足切りラインを確保してから、得点を伸ばしにいくのが定石です。

6. 試験の実施と申請

申込には「試験日の何日前まで」というルールがあります。

受付開始は試験日の2か月前、オンライン申請の締切は14日前、郵送は14日前の消印、 窓口はセンターの休日を除く2日前まで。ただし定員に達すると受付期間内でも締め切られ、 出張特別試験は受付期間も提出先もまったく別です(実測では試験日の約2か月前に締切)。

→ 申込の締切を試験日から逆算して確認する

日程・会場・受験手数料・申請書の入手方法は変更されることがあります。必ず 公式サイトで最新の情報をご確認ください。

7. 勉強の進め方

8. どんな問題が出るのか(公表試験問題118問の実測)

試験協会は試験問題を年2回公表しています。直近3回分(第一種 令和8年4月・第二種 令和8年4月・ 第一種 令和7年10月=計118問)を1問ずつ数えたところ、 81問(約69%)が「誤っているものはどれか」型でした。 衛生管理者試験は、4つの正しい記述の中から1つの誤りを見つける試験です。

さらに、毎回出るのに一問一答の練習だけでは経験しない形式が3つあります ——「AからDの組合せ」型、文中の数値を埋める型、そして計算して答えを出す型 (年次有給休暇の比例付与・必要換気量からの在室人数)です。

→ 出題の型を実測で詳しく見る(公表試験問題118問の内訳)

公表試験問題の原本は 試験協会の公表試験問題のページから どなたでも無料で入手できます(PDF)。実際の問題冊子と同じ形式なので、 学習の仕上げに一度は解いておくことをおすすめします。

→ 公表試験問題の入手先と注意点(何回分・正答の有無・消えるタイミング)

対策アプリ「エイカンウカール」

アプリ製薬の「エイカンウカール」は、第一種・第二種・特例第一種を1本で切り替えて学習できる 衛生管理者試験の対策アプリです。本試験と同じ五肢択一式で、区分ごとの模擬試験 (第一種44問/第二種30問/特例第一種20問)に対応しています。

アプリを開く

無料の練習問題を20問解いてみる

→ 無料の練習問題20問(全問に解説つき)
→ どんな問題が出るか(公表試験問題の実測)
→ 申込の締切はいつまでか(受付開始・締切・出張特別試験)
→ 特例第一種衛生管理者試験とは(第二種を持っている人向け)

9. よくある質問

Q. 第一種と第二種、どちらを受ければいいですか?

A. 事業場の業種で決まります。農林畜水産業・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業・熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業・清掃業の13業種は第一種でなければなりません(医療業・清掃業は見落とされがちです)。それ以外の業種(情報通信業・金融保険業・卸売小売業・旅館業など)は第二種でも選任できます。迷ったら第一種を取っておけばどの業種でも通用します。

Q. 衛生管理者試験に受験資格はありますか?

A. あります。大学・短期大学・高等専門学校を卒業した者はその後1年以上、高等学校または中等教育学校を卒業した者はその後3年以上、それ以外の場合は10年以上の労働衛生の実務経験が必要です(このほかにも複数の資格要件が定められています)。

Q. 衛生管理者試験の出題科目と問題数は?

A. 出題形式は五肢択一式・マークシート方式です。第一種は関係法令・労働衛生・労働生理の計44問・400点・試験時間3時間、第二種は関係法令・労働衛生・労働生理の計30問・300点・試験時間3時間です。有害業務に係る範囲は1問8点、それ以外は1問10点と配点が異なります。

Q. 衛生管理者試験の合格基準は?

A. 安全衛生技術試験協会の公表基準は「科目ごと(範囲が分かれている科目は範囲ごと)の得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上であること」です。1つの範囲でも40%を下回ると、合計点がどれだけ高くても不合格になります。

Q. 衛生管理者試験の対策アプリはありますか?

A. アプリ製薬の「エイカンウカール」(Android=Google Play・Webブラウザの両方で使えます)が衛生管理者試験(第一種・第二種・特例第一種)の対策アプリです。関係法令・労働衛生・労働生理のオリジナル問題1139問を本試験と同じ五肢択一式で収録し、区分ごとの模擬試験(第一種44問/第二種30問/特例第一種20問)で配点を加重した合否判定を再現します。無料で使える範囲があり、全機能の解放は買い切り¥980(追加課金なし・広告なし)です。

Q. 学生(高校生・大学生)でも受験できますか?

A. 労働衛生の実務経験(大学等卒業後1年以上、高校卒業後3年以上など)が必要で、学生のうちは受験できません。就職してから目指す資格です。

10. 動画で聞き流す(無料)

移動中や家事をしながら耳だけで復習できる聞き流し動画を、YouTubeチャンネル「アプリ製薬」で公開しています。

【聞き流し】衛生管理者試験(第一種)5択10問|関係法令・労働衛生・労働生理(15分21秒)

「衛生管理者試験」の再生リスト

チャンネル「アプリ製薬」